鉄とハイテンション鋼
車やバイクなどに使用されているボルトの材質については、大部分は鉄で作られたものになっています。
内燃機関(エンジン)やブレーキ系統については、ハイテンション鋼(高張力鋼)が使用されているケースが多いです。
ハイテンション鋼(高張力鋼)とは、文字通り、高い張力にも耐えうる鋼(はがね)のことです。
ボルトを強く止めるためには、締め付ける必要がありますが、あまりに強いトルク(回転力)で締め付けると、ボルト部分は伸びてしまい、なお力を加え続けると、ついにはちぎれてしまいます。
このようにしてボルトがちぎれてしまわないことのために、ボルトに熱を加えるなどの処理を行うことで強度を増した鉄を、ハイテンション鋼(高張力鋼)と言います。
そして、ハイテンション鋼(高張力鋼)を使用して作ったボルトは、ハイテンションボルト(高張力ボルト)と呼ばれています。
チタンやアルミのボルト
同じ車でも、ワークスレーサーなどにおいては、鉄以外の材質、チタンやアルミを用いたボルトが使われています。
チタンもアルミも、鉄よりも軽量であるため、車体の重量を軽くするために使用されますが、チタンは高価であり、アルミは鉄と比較すると柔らかいため、使用箇所は限定されます。
また、チタンもアルミも電蝕を起こしやすいと言われています。
電蝕とは、電気化学的腐蝕の略で、二種類の金属が接合された場合に、それぞれの金属間に生じる電位差によって、イオン化傾向の大きい方の金属が腐食することです。
つまり、チタンやアルミのボルトを使用すると、ボルトの周りの鉄に腐食が起こるケースがあるという意味合いです。